■ロマンあふれる存在

 もっともその点に関しては、フェルマーレンと菊池の2人が素晴らしすぎるわけで、彼らと比べられてしまうのは酷なことではある。しかしそれでも比べられてしまうのは、もっとやれるはず、という期待の表れでもある。足元に優れた左利きのセンターバック、という存在はそれだけ貴重であり、ロマンがある。しかもユース出身のまだ20歳の選手だ。期待するなという方が無理だろう。

 そしてこの試合、フェルマーレンがEUROを戦うベルギー代表に選出されて不在となっている中で菊池とコンビを組んだ小林は、上手さ以上に強さで存在感を示した。

 奈良、グローリ、そして菊池にひけをとらない強さを見せたのだ。積極さというよりは予測による的確なポジショニングでブルーノ・メンデスや途中投入されたファンマ・デルガドを相手に堂々とぶつかり合い、何度も自身のところでアビスパの攻撃を終わらせてみせた。

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PHOTO GALLERY 福岡対神戸戦での写真 20210619
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