■クラブ・ワールドカップで一躍、世界が注目!
酒井宏樹は中学生の時から柏レイソルの下部組織に参加し、柏レイソルU15、同U18を経て2010年にJリーグデビューを飾っている。もっとも、当時の柏はJ2に陥落していたのだが、翌2011年にJ1に昇格するとそのまま優勝を果たし、さらに同年のFIFAクラブ・ワールドカップにも開催国枠で出場した。そして、この年にレギュラーの座をつかみ、また日本代表にも初選出されていた酒井はクラブ・ワールドカップのサントス戦でゴールを決めたほか、右足から繰り出される強力なクロスによって、一躍、世界的にも注目される存在となった。
そして、2012年にはドイツ・ブンデスリーガのハノーファー96に移籍。また、ロンドン・オリンピックにも出場し、ベスト4進出を果たした。
そして、2016年にフランスの名門マルセイユに移籍し、このクラブで中心選手としての地位を確立して2018年にはヨーロッパリーグでのベスト4進出に貢献。2019年には、クラブの年間MVPに選出されるなど、マルセイユという名門クラブで確固たる地位を築いたのだった。
酒井がマルセイユで活躍したのは、ちょうどマルセイユがアメリカ人実業家フランク・マッコートによって買収され、スポーツディレクターのアンドニ・スビサレッタと監督のリュディ・ガルシアの下でクラブが一つのピークを迎えた時代と重なっている。
2020/21シーズンになると酒井は出場機会を減らして批判を受ける時期もあったが、まだまだマルセイユあるいは他のヨーロッパのクラブで十分にやっていける。そんな時期に酒井はJリーグ復帰を決めたのだった。