■3戦連続引分けもチョウ監督は「必要な経験」

 首位に浮上した京都は、6節から13試合連続負けなしだ。一方で、16節から3試合連続の引分けとなった。ザスパクサツ群馬をホームに迎えた今節は、2度のリードを守り切れずに2対2で終えている。

 群馬は簡単な相手ではない。「日々のトレーニングで大切にしていることが、少しずつ実を結んできている」と奥野僚右監督が話すように、15節以降は3試合連続負けなしで今節を迎えていた。

 それに対して京都は、ここ2試合スコアレスドローを演じていた。3試合ぶりに得点をあげ、7試合ぶりに複数得点を記録した攻撃について、試合後のチョウ・キジェ監督は、「今季のJ2で一番チャンスをつかんだと思う」と評価した。一方で、11節の愛媛FC戦以来7試合ぶりに失点したことについては、「ここ最近の得点が少なかったことを解消した裏返しとして、ピンチがたくさんあった」と話している。

 勝ち切れなかったことについては、「必要な経験」と位置づけた。

「チームが成長しようとしているときに、こういう試合はいつか来ると思っていた。勝点2を失ったとか、勝点1に終わったと言うつもりはない。これがいまの我々に必要な経験だったと思う」

 湘南ベルマーレで3度のJ1昇格を達成した指揮官は、目前の試合に全力を注ぎながらも、シーズン全体を見据えて結果を受け止めるのだ。

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