【Jカップ分析】浦和がベスト8進出(1)ユンカーがゴール後に母国のデンマーク代表・エリクセンにエール「強く生きて」の画像
鮮やかなループで2点目を決める浦和のキャスパー・ユンカー 撮影/中地拓也

■6月13日/Jカップ・プレーオフステージ第2節 浦和レッズヴィッセル神戸 (浦和駒場)

 Jリーグカップのプレーオフステージ第2戦が6月13日に行われ、浦和レッズはヴィッセル神戸と対戦した。試合は2-2の引き分けに終わり、2戦の合計スコアは4-3で、浦和が準々決勝に進出した。

 浦和のFWキャスパー・ユンカーは、この試合で2点目を決めた直後、同じデンマーク人の同胞である、クリスティアン・エリクセンにメッセージを送った。カメラに向かって赤いアンダーシャツを見せると、そこには「STAY STRONG CHRISTIAN(強く生きろ、クリスティアン)」と書かれていた。

 コペンハーゲンで現地時間6月12日に開催されたEURO2020のグループステージ第1節で、ユンカーの母国であるデンマークは、フィンランドとの試合に臨んだが、前半40分を過ぎた頃、アクシデントが発生。デンマークのMFクリスティアン・エリクセン(インテル)がスローインのボールを受けようと駆け寄った際、突然、ピッチに倒れ込んだ。

 エリクセンの異変に気付いたチームメイトはすぐに気道を確保し、主審も救護班を要求。10分以上にわたって緊急処置が施され、スタジアム内のすべての人たちが祈りながらエリクセンの回復を願った。ピッチ上で心臓マッサージが行われた際、デンマーク代表の選手たちは泣きながらも円陣を組んで人垣を作り、チームメイトを気遣うその姿が各国から称賛された。

 その後、エリクセンは病院に搬送されたが、欧州サッカー連盟とEURO2020が公式にエリクセンの容体について、「病院に搬送され、安定した状態になった」と発表した。

 神戸戦後の会見で、ユンカーは母国の選手に起きた不慮の事態について、「今朝、起きるまではこのことについて知らなかった。ニュースで聞いた時にはとてもショックで悲しい気持ちになり、デンマーク人みんながそのような気持ちになったのではないかと思う。集中しにくい状況だったが、彼の状態が安定しているということを聞いて、今は安心しています」と、胸の内を語った。

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