■7人が決勝で出場停止だったケースも
レバークーゼンでプレーしていたゼ・ロベルトも、一生に一度の大舞台を逃した一人だ。
2001-02シーズンにクラブ史上初のCL決勝進出を果たしたレバークーゼンの主力でありながら、準決勝での警告によりファイナル出場の道が絶たれた。チームメイトたちも、レアル・マドリードに1-2で屈し、ゼ・ロベルトにビッグイヤーをもたらすことはできなかった。
こうして悲しみを一人で抱え込む選手がいる一方、悔しさを分かち合う選手たちもいた。2011-12シーズンの決勝を戦ったバイエルン・ミュンヘンとチェルシーの選手たちだ。激闘を物語るように、両チームの準決勝でイエローカードが乱れ飛んだ。
なんと、バルセロナとの準決勝でレッドカードを提示されたチェルシー主将ジョン・テリーを含めて、両チーム合わせて準決勝に出場した7人が出場停止で決勝を欠場。試合はPK戦の末に、チェルシーが悲願の初優勝を果たしている。
その優勝は、テリーにとっては感慨深いものだっただろう。2007-08シーズンにもマンチェスター・ユナイテッドとの決勝に臨み、PK戦で敗退していたのだ。その際、5人目のキッカーだったテリーは雨でぬかるんだピッチに足を滑らせて、PKを失敗している。マンUでもクリスティアーノ・ロナウドもキックを止められて涙していたが、勝利の陰にはいくつもの涙が隠されている。