◼︎西川「判断をしてからの最後の質が重要」

 試合後の会見で、GK西川は、開始早々の失点について問われると、「あれは完全に僕のミスです。それしかない」と、悔しさで表情を歪めた。

 前半8分に先制されたシーンでの判断について、西川は「クロスが上がる前、ゴール前中央でフリーだった相手を警戒し、迷わず前へ飛び出した」と振り返った。「そのジャッジは悪くなかったが、風が強く吹いていたのでその影響もあるし、最後の質のところだと思う。最終的にキャッチにいったが、風の変化があったらしっかりパンチに切り替えるとか、そういう技術は練習で改善できる。ああいう失点はGKとしてなくさないといけない」と、反省を述べた。

 さらに、後半41分の追加点の場面については、「打たれた時はボールもしっかり見えていたし、シュートがくるという感覚で構えてた。でも、その構えは少し重心が落ちたような感覚で、ボールに反応はできたが、前にいくことができなかった」と分析し、「もっと状態をよくできれば、必ずはじけた。はじきにいった結果、うまく両手にはまった部分もある。そこは片手でいくなり、そのあたりの判断は練習でカバーしたい」と話した。

 直近は好調だった攻撃陣も今節では得点を奪えず、相手に完封されてしまった。これについて問われた西川は、「1失点したとしても2点、3点やらせない気持ちで常にプレーしている。失点1で進めば相手も逆に焦り、そこでうまく点をとれればベスト。今日のような試合もあるので、この経験値を上積みしたい。同じような失点を繰り返さないことが大事ですね」と振り返り、ゴールを守ることでチームに貢献することを誓った。

 先日の試合でJ1通算500試合出場を最年少で達成した西川は、浦和においても長年、正GKの地位を確立してきた。しかし、西川に台頭する若手のGK鈴木彩艶も、カップ戦で好セーブを連発するなど存在感を高めている。今節でのミスを糧に、守護神としてまたひとつ成長を遂げたい。

 

■試合結果

アビスパ福岡 2-0 浦和レッズ

 

■得点

8分  ブルーノ・メンデス(アビスパ福岡)

86分 ジョン・マリ(アビスパ福岡)

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