■数字以上に大きな存在感
次節は中4日で、再び名古屋と対戦する。鬼木達監督は、「一喜一憂するのではなく、ホームで勝たないと意味がない。今日よりも気を引き締めて戦いたい」と話したように、等々力競技場での勝利も課している。その一戦を控えながら、家長をこの試合ではフル出場させた。いつもは3トップを早い段階で交代させることで、疲労を軽減させる指揮官だが、この大一番ではその“ルール”を破ってみせた。
家長のこの試合における成績は1アシスト。しかし、その数字以上にチームに大きな影響力をもたらしている。2位名古屋との勝ち点差は6に開いた。次も勝てば、その差は9に広がり、まだ5月ではあるが、優勝に向けて大きくリードすることになる。
リーグ優勝を早い段階で決めることは、ACL制覇という目標を達成するうえでもプラス材料になる。アジアで圧倒的強さを見せつけるため、国内でつまづくわけにはいかない。“最強の矛”と“最強の盾”の対決はまだ残っている。しかし、“最強”を名乗るクラブが一つで十分なことを、次の90分で見せつける。