■新潟がクラブ史上初の開幕8戦負けなし!
アルビレックス新潟が止まらない。前節のモンテディオ山形戦で22年ぶりの開幕7戦無敗を記録したが、今節もツエーゲン金沢を1対0で退け、クラブ史上初の開幕8戦無敗を達成した。
金沢は悪くない序盤戦を過ごしている。昨シーズン13得点の加藤陸次樹(セレッソ大阪)、同10得点のルカオ(松本山雅FC)が抜け、この日は先発のうち8人が新加入選手だった。それでも、J2で最長の就任5年目となる柳下正明監督のもとで、4勝1分1敗の3位で新潟のホームに乗り込んできた。
試合の構図は序盤からはっきりした。新潟が攻め、金沢がしのぐ、というものだ。
新潟はボール保持率こそ高いものの、ファイナルサードで仕掛けのアクションを起こせない。4-4-2のブロックをしく金沢の守備は堅固で、2列目の高木善朗、本間至恩、ロメロ・フランクがブロックの間でコンビネーションを発揮できないのだ。鈴木孝司に代わって初先発した1トップの谷口海斗が、フィニッシュに持ち込む場面もないままに前半を終える。
後半に入った65分、ロメロ・フランクが負傷交代する。代わって矢村健が投入されると、チーム全体がピッチの幅を意識していく。相手の守備ブロックをじわじわと広げられるようになり、本間や高木が要所でボールに触れるようになった。
77分の決勝弾は、本間のアシストから矢村が決めた。今シーズン初出場の23歳は、「至恩がCBに対して1対1を仕掛けてくれて、自分はフリーだったので、ゴールへ流し込むことだけを考えて打ちました」と冷静に振り返った。