■「まだ若いし、成長が楽しみだね」
後藤「極端なことを言えば、ぶつけられたパワーを利用して、それを自分の動きにしちゃうから」
大住「試合に出続けるということが本当に大切で、それをすることによって強さが出てくるはずだから。久保の場合は、それがあと1年か、2年のうちに完成するんじゃないかなって思ってる」
後藤「三笘薫だって、大学の時はすごいドリブルをするけどプロに入ったら潰されちゃうよ、なんて思ってたけど、実際にはプロで活躍しているからね。もっと言えば名波浩だって、高校の時は華奢で、大学サッカーで潰されちゃうんじゃないかっていう体型だった。俊輔もそうだけど、上手いんだけど体格がな、っていう選手はちゃんと克服する。もちろん一方で潰れちゃう選手もいるんだけど」
大住「そこで成長できるのは本人の知性にかかっているんだよね。それに、いつ頑張るべきか、ここは無理をしない方が良いというのを、しっかりと分かっているよね」
後藤「だから、久保は今は決して調子がいいとは言えないんだけど、しっかりできているんだよね。ここで顔を出そうとか、ここは無理してボールは持たないとか。ちゃんと考えてプレーしている。彼のプレーを見ていて、そうそう、その選択は正しいよって感心しちゃう。もうちょっと調子がよければ、そこでもう1人抜けるのに、っていう場面も多々あるんだけど。それは他の選手にはできないことで、それを彼はやるからね」
―1年後が楽しみですね?
大住「カタールのワールドカップに間に合えばいいんだけど、その次のワールドカップでも……」
後藤「いいよね、まだ若いんだから。10年後でも良いんだよね。スペインワールドカップのマラドーナは初めての代表で、その次がすごかったじゃない?」
大住「マラドーナはスペイン大会が21歳で未熟だったけど、次のワールドカップではスーパースターだったからね」