■開幕戦での衝撃的な華麗すぎるアシスト
今季開幕ゲームの横浜Fマリノス戦でも、その攻撃センスを見せた。川崎の選手が右サイドでボールを回すと、山根はペナルティエリア深くに走る。ゴールキーパーと並ぶほどの位置で浮き球が届けられると、スピードを殺さずにそのボールをヒールで後ろに戻す。そのボールを、家長がダイレクトでゴールネットに突き刺した。これを、2019年王者・横浜Fマリノス相手にやってのけたことも、改めて驚かされる。
華麗なパスサッカーに完全に適応している山根だが、先述したようにこのチームでのプレーは今年で2年目。2018年までは湘南でプレーしていた。桐蔭横浜大学から2016年に湘南に入団すると、1年目こそ出場機会を掴めなかったものの、2017年はJ2で37試合に出場。以後、2018年は32試合、2019年は31試合に出ている。
しかも、湘南では3バックの右センターバックを務めていた。もともとアタッカー向きのプレイヤーだったが、湘南ではこのポジションで起用された。今につながる守備力は、この時にみがかれた。攻撃センスについては、山根が東京ヴェルディの下部組織出身だといえば納得してもらえるだろう。