■苦しい状況を変えた左サイドの攻撃
ただし、シュートに持っていく回数が増えたからといって、いつもの川崎の“迫力”が戻ったわけではなかった。なかなかリズムをつかむことができず、後半途中からは柏にボールを持たれる時間が徐々に多くなっていったのだ。
その苦しい状況を一変させたのは、やはり三笘と家長だった。それは、８０分のことだ。左サイドをドリブルで何度か切り裂いていた三笘が、またしても突破。サイドを深くえぐると、ゴール前にマイナスのグラウンダークロスを送る。
こうしたシーンはそれ以前にもあったが、今回違ったのは、そのボールが家長の足元に行ったことだ。家長が左足を冷静に振りぬくと、待望のゴールが生まれた。昨年のＪ１最終節での川崎の対戦相手が柏レイソルだったが、アウェイで行われたその試合で家長は２得点を挙げた。さらに、その前のホーム戦でも２得点。“柏キラー”ぶりを発揮してみせた。
