■新潟は「取るべき人が取った」
新潟はギラヴァンツ北九州のホーム・ミクニワールドスタジアム北九州に乗り込み、4対1で勝利した。前半こそ1対1で折り返したが、後半の3ゴールで勝利を引き寄せた。
CB千葉和彦、右SB藤原奏哉、MF高宇洋、FW鈴木孝司の新戦力4人が先発したが、就任2年目のアルベルト監督のもとでベースは出来上がっている。スペイン人指揮官とともに戦ってきた選手たちに、即戦力を融合させた印象だ。
昨シーズンは得点と失点がともに「55」だった。得点力はまずまずだったが、失点が多かった。1位でJ1に昇格した徳島ヴォルティスは得失点差がプラス34、同2位のアビスパ福岡はプラス22だったことから考えると、J1昇格争いに絡むは得失点差をプラス20以上としたい。
守備力の向上と攻撃力のワンランクアップが求められるだけに、4対1の勝利は期待を抱かせる。19年にFC琉球で15得点をあげた新加入の鈴木が、幸先よくゴールを決めたのはチームにとって大きい。他クラブからのオファーを蹴って残留した背番号10の本間至恩も、ダメ押しの4点目を突き刺した。取るべき選手が取った意味でも、好スタートと言っていい。
敗れた北九州は、基本的なコンセプトこそ変わらないものの、選手が大幅に入れ替わったことで難しいシーズンインとなっている。経験豊富な小林伸二監督が、スピード感を持ってチームを固めていけるかがカギだ。