【J1リーグ第1節 川崎フロンターレー横浜F・マリノス 2021年2月26日 18:00キックオフ)】
普段は大雨でもない限り武蔵小杉駅から徒歩で等々力陸上競技場に向かうのだが、この日は直行バスに乗ることに決めていた。フロンターレの選手による今シーズンの車内アナウンスがどういうものか楽しみだったからだ。
声の主は登里享平だった。「競技場でお会いしましょう」とアナウンスを締めくくった登里だったが、残念ながらそれはこの日は叶わないものだった。昨年の最終節で左鎖骨を骨折し、現在離脱中だからだ。
昨年の登里は、Jリーグベストイレブンに選出されたようにどの試合でも安定して高いパフォーマンスを見せていた。対人に強い守備はもちろん、三笘薫のブレイクは登里なしではあり得なかったのではないか、と思わせられるほどサポートを欠かさなかった。
三笘が思いきり仕掛けられるタイミングで攻撃を譲り、マークが厳しくなれば自ら攻め上がり、と川崎の攻撃を停滞させない登里が不在であることがどう影響するのか。それがこの試合の注目ポイントだった。
この日、登里の代わりに左サイドバックに入ったのは、フォワードの旗手怜央だった。