■Jリーグ屈指の点取り屋が町田を変える!
シーズン開幕前の現時点で、FC町田ゼルビアを昇格候補に推す声は少ない。2019年は18位、20年は19位と、2年連続で下位に低迷しているからだ。
しかし、オフの移籍市場では積極的な補強を展開した。J1、J2の各クラブから、即戦力を大量に獲得したのである。
そのなかでも、ふたりの経験者の存在が頼もしい。
ひとり目はFW鄭大世だ。
昨季途中に清水エスパルスからアルビレックス新潟へ期限付き移籍すると、26試合出場で9ゴールを叩き出した。そのうち6点は途中出場から記録しており、10月4日の町田戦では64分からの出場でハットトリックを達成した。勝負強さに陰りはない。
昨季の町田は41得点に終わった。無得点試合が「16」もあった。上位進出のためには得点力アップが不可欠で、昨季10得点のドゥドゥと同6得点の太田修介(いずれもヴァンフォーレ甲府)を完全移籍で、186センチの大型FWンダウ・ターラをF・マリノスから期限付き移籍で獲得した。彼ら新戦力と既存のメンバーに鄭大世が加わったことで、J2トップクラスのFW陣が形成されている。
3月2日には37歳になる。J2は42試合の長丁場だけに、ランコ・ポポヴィッチ監督は適度に休養を与えながら鄭大世を起用していくかもしれない。
それでも、2ケタは確実に計算できるだろう。背番号9を着ける経験者は、攻撃陣のみならずチームの支えとなっていくはずだ。