また、今季を覚悟のシーズンと決めたストライカーも忘れてはいけない。2014年に加入してから大分一筋のFW伊佐耕平は、今季、背番号を「13」に変更した。元日本代表の高松大樹氏が背負い、引退後は4シーズンも空き番となっていたミスタートリニータの番号を継承しており、伊佐の強い気持ちが感じられる。伊佐のJ1での最多スコアは昨季の3得点と物足りない数字だが、長澤との激しいポジション争いの中で存在感を増してきてほしい。

 川崎から補強した下田北斗は、今季の大分の補強の目玉の一人だ。昨年まで3シーズン在籍していた川崎ではリーグ戦34試合しか出場機会を得られなかったが、その実力に疑いはない。攻守のバランスに優れ、かつ、ビルドアップにも優れている。大分イレブンの中央で、大きな存在感を放ってくれるはずだ。

 主力を大放出したことで、大分の生命線である独特の戦術とビルドアップをイチから作り直さなければいけない今シーズン。新加入選手にいかに落とし込めるかが、カギを握る。今季の降格は4チーム。片野坂監督の6年目のシーズンは、大分にとって勝負の年となる。

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