それだけでなく、MF荒木遼太郎は高卒ルーキーながら26試合に出場し、その豊かな将来性から、2021年シーズンは背番号「13」を着ける。鹿島の13番と言えば、かつて柳沢敦氏や興梠慎三(現・浦和)が務めた重みのある番号。クラブからの期待の大きさが表れている。

 若手の成長が著しいため、2021年シーズンに向けた補強はピンポイントとなっている。ユースからの昇格、高卒、大卒の新人を6人入団させたほかは、外国人選手2人(ディエゴ・ピトゥカ、アルトゥール・カイキ)を獲得するのみとなっている。一方で、GK曽ケ端準の引退に加え、DF奈良竜樹、DF山本脩斗、DF伊東幸敏、FW伊藤翔といった中堅&ベテランを放出。出入りだけみれば放出のほうが多く感じるが、この辺は若手選手の活躍によるA契約締結とも関係している。

 数少ない補強選手であるピトゥカについては、大きな期待が寄せられる。ジーコが惚れたというその逸材は、基本のポジションをボランチやセントラルミッドフィルダーとしながらも左サイドバックや左サイド、さらに、フォワードすらこなせるという器用さを持つ。鹿島の中盤に柔軟性と創造性をプラスする存在となるはずだ。

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