遠藤航は“安定”している。12月12日に行われたブンデスリーガ第11節、ボルシア・ドルトムント戦では、ボランチのポジションで先発フル出場。1-5の大勝に貢献した。
試合中は、ドイツ代表で敵のエースFWマルコ・ロイスを潰し、カウンターの芽を摘んでそのままドリブルで運んでスルーパスを通すなど、力強いプレーを見せた。もちろん得点やアシストといった目に見える数字は残していないが、この好不調の波がない安定性こそが、遠藤の何よりの強みと言えるのかもしれない。なにせCLの常連のドルトムント相手でも、その安定感は変わらないのだ。
84分にはカウンターの場面で力強いドリブルを披露。試合の終盤でもフィジカルの強さを発揮するなど、90分間あたりの継続性がブレないところも、遠藤がペレグリーノ・マタラッツォ監督に起用され続け、周囲の信頼を得てプレーしている要因だろう。
ボランチというポジションに何より求められるのは、やはりコンスタントに力を発揮できるかどうか、なのではないか。今季のチェルシーのエンゴロ・カンテやトッテナムのピエール・エミール・ホイビュルクといった、プレミアリーグのトップクラスのボランチのプレーを振り返ってみても、90分間を通してフィジカルを維持し続け、チームの戦いに貢献している。ホイビュルクに至っては、試合の笛が鳴るまで命を賭け続けているようなテンションだ。