2020年11月18日、「霧のオーストリア」、という単語で思い起こされることになりそうな、日本代表対メキシコ代表の国際親善試合。FIFAランク11位の強豪・メキシコとの一戦は、10月のカメルーン戦とコートジボワール戦、11月13日のパナマ戦と続いてきた、一連の日本代表の集大成となった。
前半は見事な動きを見せた日本代表だったが、後半になって運動量が低下。63分、68分と立て続けに2点を失い、そのまま0-2で敗れた。
この試合での日本代表の課題、そして収穫。森保一日本代表監督が意図したことはなんだったのか。サッカージャーナリストの大住良之、後藤健生の2人が、早朝5時キックオフの試合終了直後、朝方8時から戦わせた「激論」の行方はーー。
■日本代表メンバー
●GK
シュミット・ダニエル シントトロイデンVV(BEL)
●DF
冨安健洋 ボローニャFC(ITA)
吉田麻也 サンプドリア(ITA)
中山雄太 PECズヴォレ(NED)
●MF
遠藤航 VfBシュツットガルト (GER)
柴崎岳 CDレガネス(ESP)
原口元気 ハノーファー96(GER)
鎌田大地 アイントラハト・フランクフルト(GER)
伊東純也 KRCヘンク(BEL)
●FW
鈴木武蔵 KベールスホットAC(BEL)
■交代選手
57分 柴崎→橋本拳人 FCロストフ(RUS)
77分 鎌田→浅野拓磨 FKパルチザン・ベオグラード(SRB)
85分 伊東→三好康児 ロイヤル・アントワープFC(BEL)
―今日の試合は、前半と後半でガラリと様相が変わりましたね。後半に出てきた霧がきっかけだったんでしょうか……。
後藤「メキシコのヘラルド・マルティーノ監督が、霧の妖術を使って来たんですよ」
大住「ハハハ」
後藤「彼はパラナ河畔で霧の出やすいロサリオの出身なので、霧が得意なんです」
大住「後半が始まってすぐに霧が出てきたなと思ったら、見る見るうちに濃くなって、これは『夜霧よ今夜も有難う』かな、なんて思っちゃったんだけど」
後藤「霧がもっと早く出てきたら、試合ができなかったかもしれないから、まずは試合ができてよかったですよ。すぐに赤いボールが出てきたから、霧が出やすい場所だったんだね」