■寝不足のコンディションに耐えた鹿島イレブン
濃厚接触者に特定されたのは杉岡大暉、荒木遼太郎、町田浩樹、関川郁万、山田大樹、常本佳吾の6人だった。
途中、事故渋滞もあったが、バスは16時50分にスタジアムに着いた。
2位のG大阪はホームで仙台に0-4で大敗していた。
川崎は18分、脇坂泰斗のゴールで先制した。このまま勝つことができれば、優勝に王手ということだったが、2位のポジションに狙いを定めている鹿島は粘る。
75分にエヴェラウドが押し込んで1-1の同点とした。
ロスタイム、田中碧から下田北斗にパスが出た時、三竿健斗はレッドカード覚悟のプロフェッショナル・ファール。ここでレフェリーはプレーを止めてしまい、絶好のチャンスに見えた川崎には無念の裁定になった。三竿は笑みを浮かべた後、ピッチを去った。
特異な環境下で行われた鹿島vs川崎はこのまま引き分け。
優勝への王手は一つ先に延びてしまったが、川崎のファンは同点ゴールを決めた鹿島のエヴェラウドにも拍手を送るのをわすれなかった。
鹿島のザーゴ監督は「永戸のほかにも、町田浩樹や荒木遼太郎は先発だったり、試合にずっと絡んできた選手。選手たちも寝不足だっただろう」と勝手の違う緊急事態下での対応と選手たちへのねぎらいを忘れなかった。
川崎の鬼木達監督は「試合が行われるかどうかという本当に難しい精神状態の中で、勝ち点1でしたけれど持って帰れると、ポジティブに捉える」と語った。