プレミアリーグ、今季最初のBIG6同士の対戦となった、リバプールとチェルシーの一戦は、前半終了直前のワンプレーで、すべてが決まってしまった。
44分、リバプールのGKアリソンがチェルシーの右SBマルコス・アロンソのふんわりとしたヘディングシュートをキャッチし、中盤のジョーダン・ヘンダーソンへとスロー。ヘンダーソンは数秒ボールを保持したのち、右足を一閃、前線へとロングパスを送った。
そのターゲットは、アリソンがボールをキャッチした時点で猛スピードで疾走していたサディオ・マネ。チェルシー陣のペナルティエリア直前に狙い澄まされたボールは伸び、マネにボールが収まる、と思われた瞬間に、チェルシーのデンマーク代表CB、アンドレアス・クリステンセンが、たまらず両手を伸ばし、マネの背後からおぶさるような形で押さえつけて倒したのだ。
このシーンを見て、試合の数時間前に放送されたTBSドラマ『半沢直樹』での、香川照之が堺雅人を押さえつけて、土下座を強要した場面を想起した視聴者も多かっただろう。香川がクリステンセン、堺がマネ。香川が「親亀・子亀」と命名した“強要土下座”が、ロンドンのピッチで再現されたことになる。