北中米ワールドカップでベスト8に勝ち残ったアフリカ勢の躍進は、もはや「欧州とアフリカの境界線」が消滅しつつあることを意味している。ジダンの息子がアルジェリア代表を選ぶ時代において、欧州の育成システムに頼らずに世界へ挑む日本代表の現在地とは。サッカージャーナリスト・後藤健生氏が、日本サッカーの「やり甲斐のある挑戦」に迫る!
■ ジダンの息子が「アルジェリア代表」を選ぶ時代
やはり北アフリカに位置するアルジェリアも状況は同じ。ラウンド32のスイス戦で先発した11人のうち、実に10人がヨーロッパ諸国の生まれだった。
最も有名なのは、GKのルカ・ジダンであろう。父親はフランス代表として1998年ワールドカップに優勝し、レアル・マドリードで選手、監督として活躍したジネディーヌ・ジダンだ。
父親と同じくフランスのマルセイユで生まれ、父親の移籍によってマドリードに移り、レアル・マドリードの育成組織で育ち、父親が監督だった時代にレアル・マドリードのトップチームでもプレーしている。
父は生まれ育ったフランスの代表となって活躍し、ルカ本人もU-17フランス代表でプレーした経験を有するものの、「祖国」であるアルジェリア代表入りを選択。2025年10月に代表デビューすると、2026年のワールドカップで「祖国」のゴールを守ることになった。
生まれ育ったヨーロッパ諸国で代表になるのか、それとも「祖国」であるアフリカ諸国で代表となるのか……。それは本人の選択であり、さまざまな条件によって結論は異なるのであろう。

























