■ フランス他「欧州で育った選手」が牽引する現代

 しかし、ラウンド32のアルゼンチン戦に先発した11人の出身国を調べてみると、カーボベルデ本国生まれが6人もおり、かならずしも「ヨーロッパ出身選手を寄せ集めたチーム」という印象ではない。

 たとえば、再三の好守で注目を集めたGKのヴォジーニャも、サンビセンテ島の生まれのカーボベルデ人である。

 ベルギー相手に大健闘したセネガルも、先発11人のうちヨーロッパ諸国生まれが6人も(!)いた(ベルギー戦で先制ゴールを決めたアビブ・ディアラはセネガル生まれだが、幼少期にフランスに移住している)。カーボベルデと同じく、本国生まれとヨーロッパ生まれが半々ほどの比率になっているのである。

 奇しくも、カーボベルデはアフリカの西海岸にあるセネガルの沖合、400キロ弱に浮かぶ島国という地理関係にある。

 この地域は、アフリカ大陸の中では大航海時代を牽引したスペインやポルトガルなどヨーロッパから比較的近く、サブサハラ・アフリカ諸国の中では早い時期からヨーロッパに支配された。

 たとえば、セネガルは17世紀後半にはフランスの影響下に置かれ、その後のフランスのアフリカ南部進出の拠点となり、ヨーロッパ式の教育が普及。セネガル人は比較的早くからフットボールにも親しんでいた。そこで、フランスがアフリカ南部に進出する際にはセネガル人も協力者として同行。現地でフットボールをする際に、フランス人だけでは人数が足りないときにはセネガル人も交えてプレーを楽しんだと言われている。

 セネガルに自国生まれの選手が比較的多いのは、自国に古くからのフットボールの伝統があるからなのかもしれない。

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