■川崎の生え抜きが見せた能力

 取り上げたいのは、開幕節(柏レイソル戦)と千葉戦と2試合連続で右CBとしてフル出場を果たした川崎の松長根悠仁である。

 川崎の下部組織育ちの21歳。J3の福島ユナイテッドFCでプレーしていたが、レンタルバックで戻って、いきなり先発の座をつかんだのだ。

 ちなみに、川崎は右サイドバックに山原怜音清水エスパルスから移籍)、右CBに松長根、左CBに谷口栄斗(東京ヴェルディから移籍)と最終ライン4人中3人が新加入。GKのスベンド・ブローダーセン(ファジアーノ岡山から加入)と、新戦力が守備を支えている(左SBは三浦颯太)。

 さて、松長根のプレーだが、まだフィジカル的には弱さもあり、当たり負けする場面も見受けられるが、相手のパスコース、シュートコースを読む力があるようで、予想外の猛攻を受けた千葉戦では何度かシュートブロックで守備で貢献。無失点で切り抜けることに成功した。

 そして、FC東京の稲村隼翔と同じように長いパスで攻撃の起点を何度かつくっていた。

 千葉戦の前半36分には川崎が押し込んだ中でポジションを上げた松長根が前線に鋭いくさびのパスを通し、伊藤達哉がスルーして河原創に渡って決定機につながった場面があった。また、73分には右寄りから、左サイドの深い位置まで上がった左SBの三浦にダイアゴナルなパスを供給。これも、三浦がマルシーニョとのワンツーで抜け出してチャンスとなった。

 川崎は中盤でのパス回しが最大のストロング・ポイントではあるが、相手チームも川崎の戦い方についてはすでに研究済み。しっかりと対策を立てられて思ったようにパスがつながらない試合も多くなるはず。

 そんなときには、たとえば開幕節の柏戦の伊藤のようなドリブルが有効な場合もあるだろうし、松長根が見せたような正確なロングフィードが打開策となるのかもしれない。

(3)へ続く
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