J1柏が町田戦で証明した「エースストライカー復活」と、時間をかけた揺さぶりにも動じない自信【「2025年J1ベストのサッカー」は優勝を逃したあのチーム】(2)の画像
控えに回ることもあった細谷真大だが、終盤にはその力を十分に発揮した。撮影/中地拓也

 2025年のJ1リーグは、鹿島アントラーズの優勝で幕を閉じた。勝負強さで結果をつかみ取ってきたのが鹿島なら、良いサッカーを追求したのが2位の柏レイソルだったと、サッカージャーナリスト後藤健生は考える。柏が示したサッカーの素晴らしさと今後の可能性についてつづる。

■最終節での完勝

 最終節のFC町田ゼルビア戦を振り返ってみよう。スコアは1対0。そして、柏レイソルの得点は町田のDF岡村大八によるオウンゴールだった。だが、内容的には柏の完勝といってよかった。

 序盤戦こそ町田が主導権を取り、7分には相馬勇紀が仕掛けて、こぼれたボールを中山雄太がボレーで叩いて柏のゴールを脅かし、さらに19分にはCKからのクリアボールを相馬が枠内に強烈シュートで飛ばしたが、柏のGK小島亨介がはじき出した。

 しかし、キックオフから20分ほどが経過して町田のプレッシャーが少しだけ弱まると、柏のパスがつながりはじめ、その後は柏のコントロールが続いた。

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