■日本代表に選出「左サイド」のアタッカー

 中盤では、クラブ育ちのMF山田雄士と法政大学から加入1年目の中川敦瑛がボランチで見事なコンビを組んだ。この2人を軸に、経験豊富なMF原川力と、頭脳的なポジショナルプレーでチームを機能させるFM戸嶋祥郎を組み合わせ、ロドリゲス監督は試合状況に応じてプレーを次々と変化させた。

 前線では、昨年は浦和でくすぶっていたMF小泉佳穂が「恩師」ロドリゲス監督の下で完全復活を遂げ、欠くことのできない存在となった。35試合フル出場の古賀太陽とGK小島亨介に次ぐ2643分間ピッチに立っているという事実に、小泉に対するロドリゲス監督の期待が表れている。

 MF久保藤次郎も、今季大きく飛躍した選手だ。今季名古屋から移籍(昨年後半は期限付きでサガン鳥栖でプレー)し、右サイドのアタッカーとして攻撃をけん引した。7月、韓国でのE-1選手権の日本代表にも選出された。その久保が9月に負傷すると、ロドリゲス監督はJFAアカデミー育ちで東洋大学4年(来年柏に加入内定)のMF山之内佑成を右のウィングバックに起用、10月の「3連勝」の大きな力となった。

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