■13戦負けなしの長崎が3位以下との差を拡げる
73分に記録された長崎の追加点も、マテウス・ジェズスが関わっている。ペナルティエリアの幅から右タッチライン際へ流れると、右ウイングバック翁長聖から縦パスを受ける。前半の先制点のシーンで単独突破をはかり、後半も何度もドリブルで切れ込んでいったことから、千葉は左CBがそのままマテウス・ジェズスについていき、左ボランチも挟み込みに動いた。
しかし、マテウス・ジェズスはボールを失わず、翁長が途中出場のFW山崎凌吾とのワンツーで右ポケットへ侵入する。マテウス・ジェズスがふたりを引っ張り出したことで、ゴール正面から飛び込んだ途中出場のMF松本天夢がフリーになっている。松本はヘディングシュートを突き刺し、勝利を決定づけたのだった。
2対0とした長崎は、相手の出方に応じて交代カードを切る。警告を受けていたCBを下げるなどのリスクマネジメントもしながら、2対0で終了のホイッスルを聞いたのだった。
この勝利で高木監督就任後13戦負けなしとした長崎は、勝点59で暫定首位に立った。勝点55のままの千葉は、前節と同じ3位である。
その他のカードでは、翌5日開催のゲームで首位の水戸ホーリーホックが愛媛FCを3対1で下した。5位の徳島ヴォルティスは、9位のFC今治との四国ダービーを1対0で制した。
この結果、水戸が勝点61で首位を守り、長崎が勝点59の2位で追走する。3位は勝点55の千葉、4位は勝点54位の徳島、5位は勝点54のべガルタ仙台、6位は勝点53のRB大宮アルディージャだ。RB大宮は敵地で仙台を2対1で下し、宮沢悠生監督就任後はジュビロ磐田、仙台との上位対決で連勝を飾っている。
J2リーグは10月第2週がバイウィークだ。代表ウィークに合わせてルヴァンカップ準決勝が8日と12日に組まれているためで、次の33節は10月18、19日となる。
ここで、首位の水戸と3位の千葉が激突する。5位の徳島と、勝点51で8位のジュビロ磐田の対戦もある。壮絶な潰し合いは、なおも続いていく。