【6連勝で首位固め。鹿島が”常勝軍団復活”へ力強く前進した川崎戦(2)】試合毎に変わるボランチの組み合わせ。舩橋、津久井、松村らの進化。ケガ人続出の中、確実に進んでいる選手層の上積みの画像
川崎かわ先制して喜ぶ鹿島アントラーズの舩橋佑ら 撮影:中地拓也

 鬼木達監督就任後、常勝軍団復活への力強い歩みを見せている鹿島アントラーズ。4月のサンフレッチェ広島、京都サンガ、セレッソ大阪戦で3連敗を喫した時には先行きが不安視されたが、そこから瞬く間にチームを立て直し、6連勝するに至った。

 相手を圧倒的に凌駕して勝ち切っているわけではないものの、苦しい中でも耐え抜いて、1点差で勝利するというのは、かつてタイトルを取り続けていた時代を想起させる。それこそが、指揮官の言う”鹿島らしさ”なのだろう。
 鬼木監督が秀でているのは、メンバーを入れ替えながら結果を出していること。その一例がボランチで、この6試合はほぼ毎回、編成を変えているのだ。
 ファジアーノ岡山戦と名古屋グランパス戦で柴崎岳知念慶というコンビを続けて出したと思いきや、次の横浜FC戦は三竿健斗・舩橋佑にスイッチ。彼らで首尾よく結果を出した直後の町田ゼルビア戦は柴崎・三竿という組み合わせに変更している。そしてアビスパ福岡戦は舩橋・知念、川崎戦は舩橋・三竿という形で、舩橋を重用。その舩橋が川崎戦の勝負どころで同点弾を奪ったのだから、鬼木采配がズバリ的中したと言っていい。
「2年前は上のスタンドで応援していた自分が国立のピッチに立って得点を決めたというのが本当に感慨深いこと。それがアントラーズの勝利につながったことが一番嬉しいですね」と本人も素直に喜びを表現していた。

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