■選択しなかった「上田へのパス」
遠藤からはね返ったボールは、上がってきたサウジアラビアの右サイドバック、サウド・アブドゥルハミドが拾い、下がってきたムサブ・アルジュワイルとパスを交換して日本のペナルティーエリアに放り込む。
しかし、これは町田がやすやすとはね返し、そのボールを遠藤が拾うと、彼は中央に戻ってきていたところから前に出て受けようとする上田綺世へのパスを選択せず、左外やや後ろの三笘薫にパス。このパスで日本は完全に落ち着いた。
三笘はその左前にいた鎌田大地にパスを送りながら「外に出そう」と指示、鎌田がタッチライン外に出してようやくプレーが切れた。
センターサークルの中、アリ・ラジャミはすでに立ち上がっていたが、南野の最初のタックルで倒れたハッサン・カディシュがまだ倒れたままだった。金鐘赫主審は笛を吹いて試合を止め、南野にイエローカードを示し、そして「飲水タイム」の合図をした。