■中島元彦が長崎の脅威に

 リーグ戦でJ2トップの74得点をあげている長崎はエジガルを筆頭にベンチパワーが強く、前半も後半も同じペースで攻勢をかけられるが、守備に関しては後半の方が間延びする傾向にあり、実際に前半の3倍近い失点を記録している。
 ただし、リーグ戦と違い、負けなければ勝ち進めるレギュレーションなので、攻撃的なスタイルを標榜する下平監督も、1点差リードや同点で終盤を迎えた場合はクローズを心がけるかもしれない。
 プレーオフの1試合目ということもあり、リーグ戦より堅い入りになることも予想できるが、仙台としては前半のうちに、何とか少ないチャンスから先制点を奪い、攻撃力に勝る長崎を相手に、より堅守速攻を徹底する形に持ち込みたい。やはり頼りになるのはセットプレーで、”両利き”の中島によるキックは長崎にとっても脅威になる。抜群のシュートストップを誇る守護神の若原智哉は頼りになるが、直接ゴールを狙える危険な位置で、仙台にFKを与えることは絶対に避けたいところだ。
(取材・文/河治良幸)
(後編へつづく)

(2)へ続く
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