■前回、前々回は「ホーム初戦」で敗戦
僕は、今回の最終予選の日程が決まったときに、「最初の3試合が難関だろう」と思った。
9月は、ヨーロッパのシーズン開幕直後で日本の選手たちのコンディションが上がり切っていない状態での戦いとなり、選手はクラブの試合を終えてから集合し、2日程度のトレーニングで初戦に臨まなければならない。それに対して、初戦の対戦相手国(今回は中国)は万全の準備をして挑んでくる。
実際、前回、前々回の最終予選では、ホームでの初戦で日本は敗れていたのだ。
2戦目のバーレーンとのアウェー戦は、気象コンディションが最大の難関だった。9月のバーレーン戦は35度を超える高温多湿のコンディションの中での試合となる。バーレーンにとってもオーストラリア遠征後の戦いなので万全からはほど遠いだろうが、それにしても難しい試合になると思われた。
そして、最後が10月のアウェーでのサウジアラビア戦。
サウジアラビアはこのグループでの最強のライバルだ。ほとんどの選手が国内組というサウジアラビアは、国際試合の多くを中東地域で行うことが多いので長距離移動には慣れていないが、ホームではやはり強いはず。さらに、10月になっても、サウジアラビアは相当の高温に見舞われることは間違いない。
だから、「最初の3試合が難しいだろう」と思っていたのだ。
逆に言えば、この3試合を無敗で乗り切り、最低でも勝点5(1勝2分)くらいを取ることができれば、予選突破はほぼ確実になるだろうと思っていた。