■三笘薫の存在感を再認識

 ここからは肩の力を抜いて戦えばいい。後半16分に守田英正スポルティング・リスボン)が3点目を奪い、その3分後。三笘が大外から折り返しを入れ、守田の4点目をお膳立てした。そこでお役御免となり、中村と交代してベンチに下がったが、確かに連戦でも全く落ちないパフォーマンスを彼は見せつけ、5-0の勝利に貢献した。

「三笘はタフさが足りない」「ケガがちで連戦は難しい」という評価を見事に払しょくする2連戦で、森保一監督も本人も手ごたえをつかんだに違いない。

 こうなると、やはり左WBは三笘が君臨することになるだろう。前田も中村も限られた出番を与えられた際、それぞれのストロングを発揮し、ゴールという結果にこだわっているが、今のところはなかなかエースの牙城を崩せそうもない。今後の戦いの中でアクシデントが起きないとも限らないが、三笘の存在価値の大きさは誰もが認めるところ。それを再認識させた今回の2連戦だったと言える。

(取材・文/元川悦子)

(後編へ続く)

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