■9月に開幕する「ACLエリート」に期待
今シーズン、ACL決勝でアルアインに完敗した後の最悪の時期には、横浜FMの攻撃は前線のブラジル人トリオに完全に依存した状態だったが、今は、彼らが孤立していないのだ。
前半20分以降の川崎の猛攻を耐え抜いたDFラインとGKのポープが、この試合の最大の殊勲者だろうが、同時に攻撃面でも非常に連係が取れ、厚みが増してきている。
つまり、横浜FMが3対1で勝利した川崎との神奈川ダービーは、両チームが復活しつつあることを確認させる試合だった。
横浜FMの堅守とちょっとした不運によって、川崎は試合には完敗してしまったが、大島の復帰や山田の成長によって、かつての川崎のようなワクワクするような攻めができるようになった。
一方、横浜FMは2人のボランチが試合を安定させ、同時に西村が復活し、サイドバックが攻撃参加することによって攻撃に厚みが加わった。
ケガ人も戻って、両クラブがかつての輝きを取り戻せば、9月に開幕するACLエリートのリーグステージでも十分に戦えるはず。両クラブのサポーターだけでなく、日本のファン全体が楽しめる戦いになるといいのだが……。