後藤健生の「蹴球放浪記」第222回 「日本サッカーの恩人ゆかりの2つの島」の巻(1)  広島の新スタジアムで「W杯予選シリア戦」観戦前に呉へ船旅の画像
シリア戦のADカード。提供/後藤健生

 先月、広島の新スタジアムで日本代表戦が行われた。当然、取材に赴いた蹴球放浪家・後藤健生だが、もちろんフィールドワークはスタジアムにとどまらない。瀬戸内海へと漕ぎ出し、日本サッカーに影響を与えた2つの島と歴史に思いを馳せた。

■目的はシリア戦と「新スタジアム」見学

 6月にワールドカップ予選のシリア戦を観戦に広島まで行ってきました。

 森保一監督率いる日本代表はすでに2次予選突破を決めており、最終戦ではシステム変更のテストなどを行いながらしっかりと5対0で勝利。日本のコンディションさえ良ければ、アジア相手に簡単には負けないということが証明された試合でした。

 広島に行ったのは、もちろんそのシリア戦を見るためでしたが、もう一つ、今年の2月に完成した「エディオンピースウイング広島」を見学することも目的でした。

 それまでサンフレッチェ広島が本拠地として使っていた「エディオンスタジアム広島」(広島ビッグアーチ)は、1990年の完成当時は東京・国立競技場と神戸ユニバ記念競技場に次ぐ規模の陸上競技場で、1992年に日本がアジアカップで初優勝した記念すべきスタジアムでしたが、築30年を経て老朽化しており、広島の人々にとってはまさに待望の新スタジアム完成でした。

 市内中心地からも徒歩圏内でアクセスは抜群。西日本各地には、試合が見やすい近代的な球技専用スタジアムが次々と完成しています。

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