■安芸小富士がある「似島」と広島サッカー

 もっと年季の入った船が来るかと思っていましたが、新しい近代的な船でびっくり。観光客が数組。今のご時世、当然のことですが、外国人の親子連れも乗っています。客室の前には大きな窓があり、豪華な椅子に座って景色を楽しむこともできますし、屋上のデッキで海風に吹かれながら時間をつぶすこともできます。

 フェリーは、定刻11時20分に宇品港を出発しました。

 まず目に入ってくるのは安芸小富士(あきのこふじ)。三角錐型の山容が富士山に似ているのでこう呼ばれています。標高は278メートルと富士山の10分の1もないのですが……。

 この安芸小富士があるのは、似島(にのしま)という小さな島です。宇品港を出るとすぐに、フェリーはこの似島のすぐ東側を南に向かいます。

「似島」という地名を見て、サッカーのことを考えた方は相当なサッカー史通です。広島のサッカーの歴史を語るうえで、似島は避けて通ることのできない場所なのです。

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