■下位チームで奮闘する神代と南野
5位のレノファ山口FCでは、新保海鈴がブレイク中だ。テゲバジャーロ宮崎、いわてグルージャ盛岡へのレンタルを経て復帰した今シーズン、左SBでありながら攻撃力を存分に見せつけ、リーグ2位タイの7アシストをマークしている。新保海鈴(しんぼ・かいり)という名前は、覚えておいたほうがいい。
8位のいわきFCは、フレッシュなタレントが揃う。大卒1年目でアンカーを担う大西悠介は、デュエル、インターセプト、タックルなどで高い数字を弾き出している。
セレッソ大阪から期限付き移籍のMF西川潤は、3-1-4-2の2シャドーの一角でプレータイムを得ている。プロ5年目の22歳に必要なのは、シーズンを通してピッチに立つことで。ゲームのなかでタフネスさを磨き、持ち前の技術をさらに際立たせるのである。若手と中堅が激しいチーム内競争を繰り広げるいわきFCは、成長をつながる環境と言える。
下位チームにも注目のタレントはいる。
16位のロアッソ熊本では、16歳のFW神代慶人がチームトップの4得点をあげている。初ゴールを含めて3点はPKと、タフなメンタルの持ち主だ。3月30日の千葉戦で決めたプロ初得点は、J2リーグの最年少得点記録となった。
栃木SCのFW南野遥海は、アグレッシブな仕掛けから得意の左足を強振する。ガンバ大阪から期限付き移籍の20歳は、チーム最多の5得点をあげて奮闘している。
J2からJ1へのステップアップはもはや驚きでなく、近年ではJ2から欧州へステップアップする選手も出てきている。今シーズンのJ2でポテンシャルを発揮している若き俊英たちも、国内外から注目を集めているに違いない。