■絶対王者の危機
今シーズンのFリーグの最大のニュースは、「絶対王者」と呼ばれていた名古屋オーシャンズがレギュレーションで2位に甘んじたことだ。
2007年に始まったFリーグは、今年で17シーズン目を迎えたが、これまでの16回の大会のうち、名古屋オーシャンズはなんと15回も優勝しているのだ。唯一のプロチームとして日本を代表する選手たちを集め、また国際級の外国人選手を擁する名古屋は常に日本のフットサルをリードする存在だった。
ところが、今シーズンはレギュラーシーズンの22試合が終了した時点で、名古屋の勝点は48。首位のペスカドーラ町田に勝点4の差を付けられたのだ。得点88はリーグトップだったが、失点が51と多く、接戦に持ち込まれた試合が多かった。
もちろん、「ファイナルシーズン」での逆転優勝の可能性は残されているが、「4ポイント差」ということは、町田が取りこぼさなければ最終日の直接対決を前に町田の優勝が決まってしまうことになる。
さらに、開幕したファイナルシーズン「町田ラウンド」初戦で、名古屋はバサジィ大分に3対4で敗れてしまった。ただ、町田の方も1戦目ではシュライカー大阪に2対1で勝利したものの、2戦目では名古屋を破って勢いに乗った大分に敗れて、町田、名古屋ともに1勝1敗のスタートとなった。つまり、「勝点4の差」の状況は変わっていないのである。
今シーズンのFリーグでは何が起こったのだろう?