■東京VはMF森田が復帰できるか
磐田と同勝点ながら得失点差で劣る東京Vは、アウェイで大宮アルディージャと対戦する。城福浩監督が指揮するチームは、9月以降の9試合を5勝4分の負けなしで最終節へつなげた。
東京Vが2位へ浮上するには、自分たちが勝利し、2位の清水と3位の磐田が引分け以下に終わることが条件となる。東京Vも磐田も勝った場合は得失点差の争いとなり、そこでは分が悪い。引分けでも可能性はあるが、いずれにしても条件は厳しい。
栃木SCをホームに迎えた前節は、前半終了間際に左SB深澤大輝が退場となり、10対11の数的不利に立たされた。しかし、MF中原輝が渾身の直接FKを突き刺し、1対0の勝利をもぎ取っている。
この試合ではMF森田晃樹がメンバー外だった。直前に体調不良となったためで、「ぶり返さないために。来週(大宮戦)に影響しないため」(城福監督)の措置だった。森田不在の栃木戦ではビルドアップに苦しみ、選手の立ち位置を変えるなどして打開をはかったが、中盤が機能したとは言い難かった。
ベテランMF梶川諒太が長期離脱から復活し、40節からベンチ入りしているのは心強い。それでも、森田の復帰が望まれるのは間違いない。
深澤が出場停止となる左SBには、加藤蓮が起用されるだろう。このところはスタートから左SBで起用される試合が多かっただけに、周囲とのコンビネーションに不安はないはずだ。
対する大宮はJ3降格が決まってしまったが、今節のホーム最終戦は再生への第一歩となる。今シーズン限りでの現役引退を表明したGK南雄太を、勝利で送り出すこともモチベーションとなっているはずだ。
08年を最後にJ1から遠ざかる東京Ⅴが、ドラマを巻き起こすのか。大宮が意地を見せるのか。NACK5スタジアム大宮を舞台とする一戦は、12日13時にキックオフされる。