■日本にもブームが来る?
2019年には、日本を含む49か国に対しサウジアラビアは観光ビザを解禁した。これにより、イスラムの聖地のひとつであるメディナ(一部地区は除く)や、世界遺産の「マダイン・サーレ」など、今後世界の観光事業の目玉になりそうなところが日本でも紹介され始めている。ことしにはいってNHKがサウジアラビアの自然や国土に関する科学ドキュメンタリーを立て続けに放送したが、これから日本の旅行界に「サウジアラビア・ブーム」が来るのは必至だ。
そしてムハンマド皇太子の「観光産業振興政策」の重要な要素が「スポーツ」である。サウジアラビアはすでにボクシング、ゴルフ、ラリー、F1などの世界的なイベントを招聘してきたが、サッカーでは今年12月にはFIFAクラブワールドカップ(浦和レッズが出場)、2026年にはAFC女子アジアカップ、2027年にはAFCアジアカップと立て続けに大会のホスト国となっている。さらに2029年には冬季アジア競技大会も予定されている。