■89分のPKで5位・千葉が群馬を振り切る
J1昇格プレーオフ圏を巡る争いも、ドラマティックな展開となった。3日のナイトゲームで6位のヴァンフォーレ甲府が勝利し、勝点を「64」とした。翌4日には7位のモンテディオ山形も勝利し、勝点を「64」とする。さらに8位のⅤ・ファーレン長崎も白星をあげ、勝点を「62」とした。
ライバルの結果をすべて知ったうえで、5位のジェフユナイテッド千葉は5日にザスパクサツ群馬と対戦した。敵地へ乗り込んで、落とせない一戦に臨んだ。
サポーターの力強いチャントがアウェイのスタジアムに鳴り響くなかで、千葉が序盤から相手ゴールへ迫っていく。33分にはMF風間宏矢の右足ミドルがバーを叩き、35分にもゴール前で足を伸ばした風間のシュートがバーに弾かれる。
後半も千葉の鋭いシュートが群馬GK櫛引政敏を襲う。ところが、64分に先制されてしまうのだ。
得点機を生かせないチームが、終わってみれば勝点3を失う。サッカーでは良くあるパターンだが、小林慶行監督が指揮する現在の千葉は反発力がある。守備を固めた相手のゴールを、こじ開ける力がある。
77分に同点に持ち込むと、89分にはPKを獲得する。重圧のかかる一撃をFW呉屋大翔がしっかりと蹴り込み、2対1と試合を引っ繰り返した。
勝点を67とした千葉は、J1昇格プレーオフ出場を確定させた。1試合ずつの内容の積み重ねを勝点に反映させてきたチームは、最終節に勝利して13年以来のトップ5入りを目ざす。その先にはもちろん、「あと2試合」の勝利を思い描く。