■2位浮上も秋葉監督は「まだ何も達成していない」
乾の先制弾でリードを奪った清水は、後半も4-2-3-1で臨む。しかし開始早々に決定的なシュートを浴びると、システムを3-4-2-1へ変更する。守備時には5バックで対応しつつ、追加点を狙っていく。
秋葉忠宏監督は62分に2枚替えを行ない、DF吉田豊とDF岸本武流を投入する。77分にはカルリーニョス・ジュニオを下げ、MF西澤健太を送り出す。守備の強度を保ちながら、攻撃へ出ていく走力も担保する選手起用だ。
磐田に際どいシーンを作られたが、2点目を狙える場面もあった。後半はスコアが動かず、清水は1対0で押し切った。3試合ぶりの勝利で勝点を「67」に伸ばし、磐田を抜いて2位に浮上した。
決勝点をあげた乾は、「みなさんの思いが詰まったゴールだったと思います。あと4試合、昇格に向けて全部勝ちたい。この位置を、順位を、譲る気はない」と話した。秋葉監督も「まだ何も達成していません。この勝ちを意味のあるものとするために、最後の最後までしっかりと戦って、昇格したいと思います」と乾に続いた。
残り4試合の対戦相手はいわきFC、ロアッソ熊本、大宮アルディージャ、そして水戸ホーリーホックだ。中位から下位との対戦である。清水が自分たちの力を表現すれば、勝利をつかみ取れる相手と言っていい。J1自動昇格への道のりが、ついに、はっきりと見えてきた。