■両サイドバックが磐田撃破のキーマンに
そのうえで、セットプレーの確度を上げたい。34節のモンテディオ山形戦で、直接FKからCB高橋祐治がヘディングシュートを決めているが、髙橋やCB鈴木義宜、FWチアゴ・サンタナらの高さをもっと生かしていい。途中出場が濃厚なFWオ・セフンも、193センチの高さを誇る。DF山原怜音、MF神谷優太、さらには乾とキッカーは揃っている。CKやFKを得点に結びつけたい。
磐田戦のキーマンには山原があげられる。4バックなら左SB、3バックなら左ウイングバックを任される彼は、磐田の右サイドとマッチアップする。MFカルリーニョス・ジュニオやボランチのホナウドと連携をはかり、磐田の右MF松本昌也、右SB鈴木雄斗に仕事をさせないことが求められる。チームトップの7アシストをマークしている鈴木に、決定的なクロスを入れさせないことは勝敗のカギとなるだろう。
右サイドバックの原輝綺も同様のタスクを担う。磐田の左MFドゥドゥは、右足のシュートレンジが広い。前節メンバー外だった左SB松原后は、6ゴール5アシストをマークしている。サイドアタックを強みとする磐田の攻撃を封じるために、清水の両SBの働きはポイントになるだろう。
清水も磐田も、主体的にゲームを進めていくスタンスだ。相手の良さを消すよりも自分たちの強みをぶつけ合う戦いになれば、清水の攻撃力が発揮される環境は整う。
いずれにせよ、試合の入りから試合の締めかたまでを含めて、最後まで緊張感の高い一戦となる。秋葉、横内昭展両監督の采配も注目だ。