■川崎の強い意欲
さて、日本からのもうひとつのACL出場チーム、I組の川崎フロンターレは、Jリーグでは優勝争いに加わる望みがほぼないという現状からか、この大会への強い意欲を示した。鬼木達監督は、19日に行われたマレーシアのジョホール・ダルル・タクジムとのアウェーゲームに、前週末にFC東京を1-0で破ったのとまったく同じ先発メンバーを送り込んだのだ。
ジョホールは強力な攻撃陣をもつチームだが、川崎は持ち前のパスサッカーを遺憾なく発揮して優勢に試合を進め、MF瀬古樹の積極果敢なランニングで決定機をつくった。そして前半終了間際、右からMF家長昭博がペナルティーエリアに上げたボールを走り込んだ瀬古が頭で左に流すと、FC東京戦でも決勝点を決めたFWマルシーニョが鮮やかなオーバーヘッドキックで無人のゴールに送り込んで先制した。
後半は苦しい時間帯もあったが、GK鄭成龍(チョン・ソンリョン)の好守とともに鬼木監督が的確に送り出した交代選手たちの奮闘もあって1-0のまま逃げ切った。アウェーの初戦で勝点3を得たことは、アジアのタイトルを渇望するこのクラブにとって大きな価値のあることだった。