「鎌田大地の“過去最高”を引き出したイタリアのメンタリティ」「10月以降はJリーグ組の活用を」【サッカー日本代表「ドイツ、トルコ戦」実りある欧州遠征の徹底激論】(6)の画像
鎌田大地はドイツ戦で過去最高のパフォーマンスを披露した 撮影:中地拓也

 サッカー日本代表が、9月の活動を終えた。ヨーロッパへと乗り込み、ドイツ、トルコという強国にともに4得点で快勝。この初秋の実りはどれほどの価値があり、この先の蓄えになっていくのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。

■人材豊富な中盤

――このシリーズで、良さが一番目を引いた選手は誰ですか。

大住 久保建英は良かった。森保一監督にとって、右ウィングは大きな悩みだと思うよ。伊東純也を使うのか、久保を使うか。

後藤 でもトルコ戦を見たら、あの2人の併用もありだな、という感じ。

大住 それにドイツ戦では、トップ下に入った鎌田大地も良かったからね。これまでの代表戦では見たことがないような良さだったね。

後藤 攻守ともに、本当にここぞ、ここにいてほしい、という場所には鎌田がいた。

大住 戦う地をドイツからイタリアに移した影響もあったのかもしれないよ。ドイツとイタリアでは、メンタリティが違うから。ドイツでは「日本人は持ち味のうまさを出してくれればいいよ」という感じだったかもしれないけど、イタリアの環境ではそうはいかないんだろうな、という気がした。とにかく頼もしいんだよ。求められる場所でボールを受けて、平然とキープして、ちゃんとパスできる。本当に頼もしかったよね。

  1. 1
  2. 2
  3. 3