後藤 2列目など中盤は人材の宝庫だよね。
大住 そうなんだよ。伊東、久保、鎌田、堂安律をどう扱うかというのは、すごく悩むよね。
後藤 下の世代から、松木玖生が殴り込んでくるかもしれないよ。
大住 今は1試合で5人交代できるわけだから、先発を固定しなくていい。試合ごとに選手交代で試合の流れの変え方がある。久保を使っておいて、伊東を交代で出して爆発的なスピードで相手をびっくりさせちゃうとか。そういう変化をつけられる。
後藤 森保監督も悩むけど、相手の監督はもっと悩むだろうね。
大住 極端に言えば前線の5人をごっそり代えてもいいわけだよね。その中でちぐはぐにならないように、この人が出たらこういうパス、こういう動きをするからこのタイミングでこうする、とプレーを練っていけば、すごく大きな力になる。それだけのものを、今の日本は持っていると思う。
■10月シリーズで必要な「テーマ」
――また10月のシリーズに向けても、期待が膨らみます。
大住 9月シリーズがこれだけ充実していたから、10月の新たなテーマをしっかり持たないと、ちょっと難しくなると思う。
後藤 今度は日本での活動だから、集合初日はヨーロッパ組のコンディション調整で終わっちゃうしね。
大住 思い切って先発をほぼ全員入れ替えられるという面以外にも、今回の中2日の連戦にはメリットがあったんだよね。トレーニングする時間がたくさんあったんだよ。森保監督は今回、コーチ陣をすごく褒めていたんだけど、特に言いたかったのは名波浩コーチの働きだと思うんだよね。名波コーチが攻撃の組み立てをして、攻撃陣一人ひとりに明確に役割とプレーのポイントを提示して、トレーニングでもそういうことを課していたと、森保監督は言うんだよね。その成果は十分にあったから、10月シリーズではヨーロッパ組に重点を置かず、アジアカップに向けた底上げとして、トルコ戦に出たようなメンバーを中心にやっても面白いのかもしれない。
後藤 11月のワールドカップ2次予選の初戦は、絶対にそうすべきだと思う。ヨーロッパ組は2試合目のシリア戦だけに出て、吹田での初戦はJリーグ組だけでやればいい。
大住 ただし、年明けのアジアカップ前の最後の活動なんだよね。