9日夜のドイツ戦(ヴォルフスブルク)で伊東純也(スタッド・ランス)、上田綺世(フェイエノールト)、浅野拓磨(ボーフム)、田中碧(デュッセルドルフ)が大量4ゴールを奪い、4-1という歴史的大勝を現実にした日本代表。
ドイツが2022年カタールワールドカップ(W杯)で2大会連続グループリーグ敗退を強いられ、2023年に入ってから1勝1分4敗と最悪の状況にいるのは確かだが、日本の選手たちは個々の勝負でも全く負けていなかった。
ドイツから見れば、ブンデスリーガで実績を残している鎌田大地(ラツィオ)や遠藤航(リバプール)、板倉滉(ボルシアMG)らの一挙手一投足はある程度、想定内だっただろうし、プレミアリーグで活躍中の三笘薫(ブライトン)や冨安健洋(アーセナル)の価値も認識していたはず。だが、フランスリーグ1部の中堅クラブ在籍の30歳の右ウイングがここまで圧倒的な仕事をできるとは思っていなかったかもしれない。
「日本はバリエーションに飛んだプレーをするし、非常に鍛錬されたチーム」とハンジ・フリック監督も前日会見で評していたが、30代になっても目覚ましい進化を遂げられる人材がいるというのは、「30歳定年制」のような価値観がまかり通っている欧州サッカー界では驚きに値するのではないか。