■首位・町田を襲った主軸FWエリキの負傷交代
ひとつのアクシデントで、勝利へのシナリオが崩れた。
J2リーグ第31節が8月19、20日に開催され、首位のFC町田ゼルビアは3位の清水エスパルスと対戦した。前節の2位・ジュビロ磐田戦に勝利して3連勝を飾った町田は、2試合連続の上位対決である。
試合の入りは素晴らしかった。4分、昨シーズンまで清水に所属していたMF高橋大悟が、ゴール前のこぼれ球に素早く反応して”恩返し弾”を蹴り込む。23分には主砲エリキが得点ランキングトップとする18ゴール目を決め、2対0とリードを広げた。
ここまではパーフェクトと言っていい展開である。ところが37分、アクシデントが発生する。試合開始早々に足を痛めたエリキが、プレー続行不可能となり交代を余儀なくされてしまうのだ。
ゴール前で抜群の決定力を発揮するエリキは、ディフェンス面でも重要なタスクを担っている。彼とFW藤尾翔太、MF高橋らが連動して相手守備陣に規制をかけるのだ。出足の鋭いエリキのプレスは、相手守備陣にストレスを与えることにつながっている。
攻守両面で存在感を示すエリキの負傷交代は、その後の試合展開に影響を及ぼしていく。