■グループステージでの予兆

 アメリカは続くオランダ戦は1-1の引き分け。前半17分に失点し、後半猛攻をかけたが、右CKを175センチのMFホランがヘディングで決めて同点に追いついたものの、勝ち越しを逃した。

 そしてグループ最終戦のポルトガル戦。この大会前まで、アメリカはポルトガルと10回対戦し、10戦全勝、総得点39、失点は0という成績だった。この試合でもアメリカは圧倒的な攻勢をかけた。しかしなかなかゴールを破ることはできず、後半のアディショナルタイムにはポルトガルFWアナ・カペタに決定的なシュートを許した。これは右ポストを直撃して救われたが、決まっていればアメリカが「グループ敗退」というさらに衝撃的なことになっただけに、大きな話題となった。

 そして「首の皮一枚」でグループ2位を確保したアメリカだったが、2位になったためグループステージの3試合を戦ったニュージーランドからオーストラリアに移動を余儀なくされた。オークランドからメルボルンへ、4時間のフライトの負担は小さくはない。そしてラウンド16のスウェーデン戦も延長まで戦って0-0。PK戦で「歴史的敗退」を記録することになるのである。

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