■FWは山形復調の立役者と町田のエースに
J2リーグは前半戦(21節)が終了した。すでに22節も終了済みだが、ジュビロ磐田と清水エスパルスがルヴァンカップに出場しているため、両チームとヴァンフォーレ甲府、ブラウブリッツ秋田は消化試合数がひとつ少なかったが、6月28日にその4チームが順延分(21節)を戦い、全チームの消化試合数が揃った。
選考基準として、前半戦の半分強にあたるプレータイム(1000分)以上を求めた。これにより、秋葉忠宏監督のもとで輝きを放っている乾貴士(清水エスパルス)は選考外となっている。
ひとつのポジションに複数の候補者がいる場合は、チームの成績が上位の選手を優先した。
なぜこの選手が選ばれてない、といった意見はあるだろう。ただ、ここに選んだ選手が前半戦のJ2を盛り上げたのは間違いない。(#攻撃的MF・FW・サブ編)
■サイドハーフは苦戦の仙台の攻撃を牽引する男
前半戦の大分は3バックと4バックで戦い、野村は2シャドーやトップ下を中心にスタメン出場を続け、攻撃を牽引した。ケガ人の続出によりボランチや2トップの一角でも起用され、J1昇格圏の2位以内での折り返しに貢献した。3得点5アシストと数字も残している。
2列目の選手では5得点2アシストの荒木駿太(FC町田ゼルビア)、6得点2アシストの三平和司(ヴァンフォーレ甲府)、同じく6得点2アシストのカルリーニョス・ジュニオ(清水エスパルス)らもチームの成績に直結する働きを見せているが、苦しい試合の多かった仙台で得点源となっている郷家をピックアップした。2列目からゴール前へ飛び込む感覚を発揮し、前半戦だけでキャリアハイとなる6ゴールをマークした。
FW●チアゴ・アウベス(モンテディオ山形)19試合出場11得点
シーズン序盤は途中出場が多かったが、渡邉晋監督の就任後は4-2-1-3の左ウイングのポジションを与えられ、16節から21節まで6試合連続ゴールをマーク。チームの復調を後押しするとともに、自身は得点ランキングトップで折り返した。フィニッシュの場面での冷静さが際立ち、ゴール前で反応鋭くコースを変えるテクニックも秀逸。
FW●エリキ(FC町田ゼルビア)21試合出場10得点
得点数で判断すれば、11ゴールを記録してランキング首位タイの渡邉りょう(藤枝MYFC)、10得点で同3位だったフアンマ・デルガド(V・ファーレン長崎)も候補にあがってくるが、エリキを選ぶことは多くの支持を集めるはずだ。スピードと決定力を生かしてチームトップの10ゴールを記録し、守備でも前線からのチェイスで貢献。今シーズンのJ2で最強の助っ人外国人である。