■FIFAが受け入れない提示額
従来、女子ワールドカップの放映権は男子ワールドカップとのいわば「抱き合わせ」で販売されていた。男子大会の高額な放映権料を支払えば、女子ワールドカップも放映できたのだ。だが、今大会からFIFAは女子ワールドカップの放映契約を別個に行うことになった。
ヨーロッパ各国での女子サッカー人気の上昇に乗っかった形なのだろう。
だが、各国の放送局が提示した放映権料はFIFAの期待に反するものだった。
FIFAによれば放送局側が提示した金額は男子ワールドカップの数%以下だったという。
フランスとスペインの放送局側のオファーは、それぞれの国が男子ワールドカップのために支払った金額の5%未満であり、同様にドイツの場合は3%未満、イタリアに至っては1%未満だという(英国については数字は出ていないが、FIFAは「5大市場の中で最も交渉が進んでいます」としている)。
そして、昨年行われた入札で日本の放送局側が提示した金額は男子ワールドカップの約2%だったという。
男子ワールドカップに比べるとはるかに低いこうした提示金額について、FIFAは受け入れられないというのだ。