■女子選手たちのストライキ
ここ数年、“男子同様”の待遇を求める女子選手たちの行動が続いている。
アメリカ女子代表チームは男子代表との格差是正を求めて訴訟を起こし、2022年にはアメリカ・サッカー連盟(USSF)と和解して待遇改善を勝ち取っている。
また、今年はカナダ女子代表が待遇改善を求めて代表活動への不参加(つまり、ストライキ)を表明。日本代表も参加した国際親善大会の「She Blieves Cup」には参加はしたものの、カナダの選手たちはユニフォームから協会のエンブレムをはずすという行動に出ている。
後述するように、FIFAも、こうした動きを背景にワールドカップに出場する女子代表チーム、女子選手の賞金などの待遇を大幅に改善しようとしている。放映権料は、その賞金などの“原資”になるわけだし、放映権料の面でも女子の試合の価値を男子並みに引き上げるべきだという理念には共感できる。
しかし、別の視点から見れば、そもそも男子ワールドカップの放映権料が不当に高すぎるという側面もあるのだ。